流浪戦記Ⅱ第25話
↓センナvs聖獣ライオウ↓ センナ「私は…。」 ガシャガシャガシャ!ガシャ! センナ「全員の未来のために戦う!」 ガシャガシャガシャ!! センナの声と共に白銀の鎧を装備した美しい軍団が集結し すぐにその陣形を取り、待機した。 センナが兵士達の方へ振り返り センナ「家族ある者、前へ!」 ザザッザ…。 センナ「恋人ある者、前へ!!」 ザザ…。 半数以上が前に出た兵士達。 センナ「今前に出た者ドラゴから降り、それ以外は私に続け!」 前に出た兵士「将軍!自分達は将軍と共に!」 ガシャガシャガシャ…! 兵士達「例え命令違反だとしても、我等!白銀の名のもとに!」 一度降りたドラゴに再び騎乗した兵士達全員が同じ言葉を繰り返した 兵士達「我等!白銀の名のもとに!我等!白銀の名のもとに!」 センナ「……。」 言葉を失ったセンナだったが、兵士達の覚悟を受け止め 何度か頷い。 そして、センナの掛け声と共に白銀の騎士全員が大声で叫んだ センナ「我等はどんな敵も恐れはしないっ!」 センナ「女王の花を胸に、剣を振るい!」 センナ「私と共に進め!!我等!!」 「knight of the silver!!!」 (白銀の騎士団) ライオウ「グアアアアアアア!」 ライオウの雄叫びと共に無数のモンスター達が進軍を開始した それと、同時に白銀の騎士団も進軍を開始した。 センナ「小細工は一切いらない!全軍突撃あるのみ!進めー!」 モンスター軍「グア!ギィイイイイ!ガァアアアアア!」 白銀騎士団「うおおおおおお!わぁあああああ!」 誇り高き氷の花を印した大団旗が激しく風になびき モンスター達と激突するように突撃した。 兵士「うおおおおおお!」 モンスター「ギャギギイ!」 白銀の騎士団の士気は高く、見る見るモンスター軍団を押し返して行く ↓光の塔、屋上↓ オリアレス「ははは!見ろ、お前はもう追い込まれている」 アステガ「ふふ…この程度で私を追い込んだとでも?」 グレ「どちらにしろ貴様はここで終わる。」 ザァ! グレが虚を突いて分身し、3方向へそれぞれ散った瞬間に まるでグレを3つに弾き飛ばしたようにオリアレスが突進した。 オリアレス「おあああああ!」 アステガ「ふふ…小ざかしい!」 ガキン! 剣と槍の刃同士が鈍い音を立ててくすぐり合った。 正確にオリアレスの槍を止めたアステガが見たオリアレスの 口元はニヤリ…と緩んでいた。 アステガ「!? グレか!?」 裏をかかれた!と、すぐに頭上に目線を上げると オリアレス「どこを見ている…?スピアサイクロン!!」 ヒュィイイイイ…ズバシュン! ギリギリ…とくるぐり合っていた槍が急に物凄いスピードで 回転し、アステガの剣を大きく弾いた。 アステガ「お…おのれぇ!」 咄嗟に片手を剣から離し、体勢を崩しながらもオリアレスに 魔法を放ち、追い撃ちを防いだ。 バシュン! オリアレス「ぐぅ…!」 ザザァ…! 両手をクロスさせて魔法を受けきったオリアレス。 オリアレス「うおあっ! ズバシュン…! クロスしていた両腕を全力で振りほどくように魔法を弾き消した。 アステガ「くっ…くくっ…!」 それまで余裕を見せていたアステガの表情が憎しみに満ちたように 殺気を剥き出しにした目つきに変った。 アステガ「ムカつく奴だぁああああ!」 ヒュ…! グレ「隙だらけだな…」 アステガ「っ!?」 急反応してグレの一太刀を剣を地面に突き刺して受け止めようとしたが グレの一太刀は剣速をはるかに上回るスピードを見せた。 ガシュ! グレ「!!」 自分自身も驚いたグレ。 グレ「これは…」 邪剣コルネは剣という姿を捨て、黒く赤光りするナイフになっていた。 グレ「意志を持つ武器は、使い手を選ぶらしいな」 アステガ「ぬがあああああ!」 グレの一太刀を腹部に受けたアステガが苦しみ出した。 アステガ「お、おのれ…ぬぁ!!」 ユラユラとアステガの姿が一瞬歪んだと思うと その体から分身するようにクルネコが地面に倒れるように アステガの体から解放された。 オリアレス「クルネコっ!」 ↓センナvs聖獣ライオウ↓ うおおおおああああ!ギギギィイイイイイ! という大きな乱戦の声の中、白馬に乗り 次々とモンスターを切り裂きながら突き進む白銀の騎士 白馬「ヒヒィイイイイ!」 センナ「う!?どうどう!!」 それまで共に突き進んできた白馬が急にその足を止めて 進むのを拒んだ。 ザ…! 白馬から降りると、そこには巨大な白い鳥がいた。 ライオウ「クゥアアアアアアア!」 センナ「くっ…!」 正面から向かい合って初めて味わう感覚 雄叫び1つでビリビリと全身の五感を締め上げられるような。 しかし、センナは恐れなかった。 ライオウ「汝、何ゆえ戦う?」 センナ「私は…彼らと未来を掴む!」 それだけ言葉を交わすと、ライオウに突進していた。 センナ「はぁあああああ!」 ライオウ「グァアア!」 ズバザァアアアアアア! 翼を広げ、向かってくるセンナにサンダークランクを数発放った。 ドカ…!バシュン…バシュン!!ドガ!ズガガガガ! センナ「くっ!うっ!うわあああああ!」 走りながら体をひねり、半身をくの字にしたりしながら 紙一重でサンダークランクを回避して飛びかかった。 ガシュ…!! センナ「くっ…はぁああああ!」 ザクザクザクっ!! ライオウの体に取り付くように槍を何度も突き立てた。 ライオウ「グァアアアア!!」 叫びと共にライオウの足元に大きな魔方陣が輝いた センナ「う!?これは…くぁあっ!」 魔方陣を見るなり、すぐにライオウの体から飛びのいた。 「スーパーサンダーボルト」 ズガガガガガガァアアアン!! 大地を引き裂く程の破壊力と魔力。 センナ「あ、危なかっ…う!?」 ヒュイイイイイ… 気が付けばセンナの足元にも魔方陣が現れていた。 センナ「しまっ…!全軍退けーーーー!」 ズガガガガガガガガガガ!! 兵士達「うわああああああ……!」 センナ「ひっ!うわああああああ!!」 ドサ…。 スーパーサンダーボルトが直撃し、壊滅的な被害を受けた 白銀の騎士団、センナはその魔方陣の中心で直撃を受け倒れた。 それまで勢いに乗っていた白銀の騎士団が嘘のように沈黙していた。 メイオウ「人間よ、愚かながらに我に挑んだ勇姿…覚えておこう」 ザ…! ガンツ「な、なんスかこれ!?」 カイトス「………。」 瀕死の重症を負った兵士達の中心に座り、祈るように黙り込む カイトス。 ガンツ「カイトス様?」 「エリアヒーリング」 キラキラとした優しい光にその場が包まれると 完治とはいかないものの、大半の兵士達が動けるまでに回復した。 しかし、センナだけは、ライオウの近くにいたため その回復の範囲が届かなかった。 ザ…。 ライオウ「む!?」 ザサァ…。 センナ「くっ…うっ…!」 ライオウ「なんと…我の魔法を受けて動けるのか!?」 センナ「う…うー…!あぁっ!」 センナは起き上がった、ボロボロの体になりながら あまりの威力にグレに受けた傷が開き、肩を押さえながら 膝を地面に付きそれでも立ち上がろうとしていた。 ライオウ「何ゆえそこまでする…汝は己が命が惜しくないのか」 センナ「はぁっ…はぁっ…!負けられない…何があろうと…」 ↓光の塔、屋上↓ オリアレス「クルネコ!クルネコ!!」 クルネコを抱きかかえて呼びかけた。 クルネコ「う…ん…。」 オリアレス「ふぅ…。」 生きが有り、無事に生きていることを確認して、溜息を1つ つくと、すぐにアステガを睨みながらグレに話し掛けた。 オリアレス「グレ…感謝する、安心しろ借りは必ず返してやる」 グレ「でかい貸しだな。」 アステガ「ふふふふ…ふははははは!」 笑いながら剣をその場に捨てて、笑顔とも憎しみに満ちた顔とも 取れる不気味な表情をしたアステガが光の塔の周辺を見た。 オリアレス「もうそこまで皆来ている、終わりだな…」 アステガ「ふふふ…そう、終わりです…。」 ヒュイイイイイイイイ…! 手の平に今までにない程の巨大な魔力が集まり始めた。 グレ「違う!何をする気だ!?」 アステガ「ふふ…全て終わらせましょう…全て消えなさい…。」 グレ「いかんっ!」 グレが攻撃に出ようとした瞬間、グレは動くことが出来なかった。 グレ「なんだ…?」 グレの両足を黒い無数の手が抑えていたのだ。 アステガ「ふふふ…ふははははは!あははははは!」 ヒュィ…バシュィイイイイイイイイ! 巨大な魔力の塊は、大きな彗星のような姿で全ての連合騎士団を 飲み込むかのように放たれた。 オリアレス「くっ…!」 グレとオリアレスはその巨大な魔法で作り上げられた彗星を 見ていることしか出来なかった。 ↓センナvsライオウ↓ ライオウ「おのれアステガ…グゥアアアアアア!」 ズバァザァアアアアアアアアアアアアア!! その大きな翼を最大まで開き、全身から魔力を噴出すように アステガの魔法に対し、ライジングサンダーを放った。 ヒィイイイイイイ…ドガガガガガガガ! ライオウ「人間よ…汝等の未来をその手に掴もうとする意志…」 センナ「…っ!!ライオウ!?」 ライオウ「しかと見届けた…だが忘れるな…道を誤りし時…」 カイトス「………センナ?」 ガンツ「カイトス様、すぐにここから逃げるっス!!」 ライオウ「我等が…道を正す…ことを…そして…」 センナ「待って!ライオウ!全軍魔法でライオウをたすけ…!」 ライオウ「許せ…汝等を助けることが出来ぬこと…」 ズガガガガガ… ライオウ「グァアアアアア…!」 アステガのあまりにも大きな魔力に押され、ついにはその全身で アステガの魔法を受け止めたが、ライオウの身は持ち応えられず 全身全霊をかけたライオウの抵抗も、アステガの魔法の威力の 半分を軽減させただけで、その威力は騎士団全てを飲み込むのには 十分な威力だった。 ズガガガガガガガガガガガ! センナ「………!!!」 白銀の騎士団「将軍っ!」 ライオウを焼き尽くした魔法は、センナを飲み込もうとしていた。 ライオウとの戦いで受けたダメージが、センナの動きを完全に封じてしまい センナに残された道は1つだった…。 センナ「ごめん…皆、さようなら…姉さん…。」 覚悟を決めて、ゆっくりと目を閉じたセンナ。 さよなら…姉さん。 姉さん…姉さん…お姉ちゃん。 カイトス「はっ!?」 「ゼルダぁあああああああ!」 センナ「うっ…!?えっ!?」 ズガガガガガガガガガガ!!! ↓カイトスの記憶↓ 崩れるノーザンダンジョン。 ズガガガガガ……ドガン!ドガン! センナ「ゼルダ!あんたは生きなさい!」 ゼルダ「お姉ちゃん!お姉ちゃ~ん!」 モースグ崖の決戦 オリアレス「後ろを見ろ、そいつらも誰かの家族だ。」 センナ「うっ…くっ…うわぁあああああ!」 ノーザンプロムナード 女王「センナ、貴女に初代白銀の称号を与えます。」 センナ「ありがとうございます。」 ゼルダ「お姉ちゃんってすごいよね!」 センナ「あんたは戦ったりしちゃダメだよ?」 思い出した…全部…私はカイトスじゃなくて… 崩壊するノーザンダンジョンで助けた妹が… 私の代わりになって…白銀の騎士センナになってたなんて…。 ゼルダ…バカな子…。 本当…バカだけど…何よりも大切な私の妹…。 守りたい…死なせたくない…どんなことをしても… たとえ…この身が滅びようとも… ![]() ゼルダ「………っ!!!」 アステガの魔力は、カイトス…いや、センナの 全ての力によって、打消された。 ゼルダ「姉さ…!!」 姉に走り寄ろうとした瞬間、ドサっとゼルダに身を全て 預けるように、背中から静かに倒れた。 ゼルダ「姉さん…!姉さん!?」 センナが目を開くと、そこには逆さまに見える妹の 成長した妹の顔だった。 ゼルダがセンナの体を見ると、魔法の衝撃によって センナの右ヒジから先が無かった。 残った左手をなんとか伸ばしゼルダの頬を撫でた。 センナ「ゼルダ…こんなに…傷だらけになって…」 センナ「せっかく…可愛い顔、してるんだから…」 センナ「白銀なんか…捨てて、普通の女の子に…」 センナ「ごめん…ね…ゼル…ダ……。」 ゼルダ「姉さん…? 姉さん!?姉さん!!」 いくら揺すっても、呼んでも、返事が返ってくることはなかった。 ゼルダ「いや…嫌だ…いやぁああああ!お姉ちゃぁああん!」 初代 白銀の騎士 センナ(カイトス) 二代目 白銀の騎士 ゼルダ(センナ) センナは、一番守りたい妹を最後まで守りきり その大切な妹に抱かれ、その生涯を終えた。 流浪戦記Ⅱ第25話終 ▲ by kurukurune | 2008-09-12 22:39
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