流浪戦記Ⅱ第24話
ザ…ドサ…。 コルネ「…。」 オリアレス「コルネ!!」 闇に覆われた空を見上げるように、仰向けに大の字を作り 倒れたコルネを、オリアレスが抱えた。 もうコルネに息はない。 オリアレス「コルネ…これは…」 グレ「俺達闇の者に、安らかな眠りなどない。」 サラサラサラ…。 生を終えたコルネの器となっていた体は、オリアレスの手を すり抜けるようにゆっくりと灰となった。 オリアレス「くっ!」 残されたコルネの灰を両手に強く握りしめ、槍を持ち 立ち上がったオリアレス。 アステガ「邪剣の隠し場所はそこでしたか…」 グレ「貴様でも気が付かないわけだな」 アステガ「ふふ…そんな物、今の私には必要のないもの」 ザっ! オリアレス「そうだ、アステガ…お前は俺が倒す!」 ↓零斗vs獣王メイオウ↓ メイオウ「グルルルル…!」 零斗「伝説の獣王…」 シャキン! ナイフを構えて、メイオウと向かい合う零斗 零斗「私で止められる…?いいえ…止めてみせる!」 メイオウ「汝は闇の者、何故刃を我に突きたてようとするか?」 零斗「な!?明確な思考を!?」 メイオウ「問いに答えよ。何故我に刃を突き立てるか?」 零斗「この戦いを…終わらせて、平和な未来を!」 ググっ…と姿勢を低く取り、メイオウに今にも襲いかかる 気迫を放つ零斗。 メイオウ「我と汝の技量の差、判らぬ程愚かではあるまい?」 零斗「ええ、分かっています。ですが…あなたを止めないと…」 メイオウ「無駄と判っていながらに、向かってくるか…良かろう」 未来を勝ち取るためには、このメイオウのいる砦の制圧が重要な 鍵の1つとなっていた。 メイオウの存在により、連合騎士団が周辺までしか 進軍できずに撃退されていたからだ。 キキ…ギシ、シャキン! 両手首にはめる大きなナイフを装備し、メイオウに挑む零斗。 零斗「未来を守るため!あなたを倒す!例え刺し違えても!」 ザシュン…! 低い姿勢から勢いよく走りより、メイオウの攻撃射程に一気に 詰め寄る。 メイオウ「捨て身であれば我に届くと思うてか!」 大きく鋭い前足が間合いに入る零斗を襲った。 ザっ!ガッ!ヒュン! メイオウ「!?」 零斗を捕らえたはずの大きな爪は、大地を大きく切り裂いていた。 メイオウの目の前から一瞬にしてメイオウの頭上高くに 逆さまになるように飛び、襲いかかろうとしたが。 メイオウ「ふん…見切れぬとでも思うてか!」 ガシャーン! メイオウが後ろ足で大地を割る程の衝撃を放ち、上に飛んだ。 零斗「な!?くぅ!!」 一直線に襲いかかってくるメイオウに対し、体をひねるが間に合わない。 メイオウ「その程度で我に刃を向けたこと、嘆くが良い!」 零斗「私にもできるか…グレさんのような鮮やかな動き…うぅああっ!」 バサっ! メイオウ「!!」 メイオウの牙は空を噛み、獣王と呼ばれたメイオウが一瞬見とれた。 翼を開き、体をピンと伸ばしきり、鮮やかな月を描いくように メイオウの牙を避けた。 地面に着地した、メイオウに続き、フワっと舞い落ちる羽のように 静かに地面に着地した零斗。 メイオウ「白月の花とは、汝のことであったか」 零斗「昔のことです、今は平和を願うただの人間です!」 ヒュンヒュン!ザザっ! またも同じように向かって行く零斗 メイオウ「同じ手とは愚かな!」 ガシュガシュ! メイオウ「!」 走り出す前に、ナイフを2本投げていた零斗 一瞬のメイオウの迷いによってほんの少しだけの 隙を作り攻撃する零斗 零斗の刃が左、右と連続してメイオウの首元に突き立てられた。 カキン…キン! 零斗「な!?」 メイオウ「無駄で…あろ?」 確実に突き刺さるはずの刃が2本とも弾かれた。 零斗「くっ…!」 すぐにメイオウの反撃がくる、それを避けなければ… 反射的に体が動いたが… ザッ…。 零斗「な!?」 ブォ!ガシュ! 零斗「ぐっく!!」 一気に間合いを取れるはずの脚力がなくなっていた。 おまけにスピード、技、力までも極端に落ちていた。 メイオウの攻撃に反応すらできず、攻撃を受けた零斗は 人形のように吹き飛ばされ、激しく地面に叩き付けられた。 零斗「かはっ!ぐっ…う、うぁあああああ!」 激しく地面に叩き付けられ、呼吸が出来なくなり 呼吸が整うか整わないかのところで、左肩から下に激痛が 走り、左肩を押さえて地面に転がりもがく零斗。 零斗「ぐぐ…い、いったい…なにが…?」 なんとか立ち上がった零斗、しかしその押さえた左肩から 下はダラリとぶら下がるように地面を向いていた。 零斗「くっ!腕が…折れた。」 メイオウ「汝の技、身のこなし、全てを我が封じた」 シュル… 零斗「くっ!ぐっ……!くぁあああああ!」 バキリィ…!シュルシュル… メイオウ「!!」 髪をキツく縛っていた厚めの細長い布を外し 右手で左腕の折れた個所を思い切り強く握り、骨を正常な 位置へと無理やり戻し、髪を縛っていた布を左腕に巻いた。 グっ…。 零斗「握力はなくても、これで多少動く…」 零斗の瞳に宿る光は失われず、メイオウを睨み上げる。 メイオウ「汝の心、偽り無きもの…我が牙で汝の心に答えよう!」 スピード、技、力、そして左腕まで封じられた零斗に勝機はないに 等しい、しかし零斗は諦めない、爪を外し、ナイフを右手で構えて メイオウを倒そうとメイオウに挑む。 ザ…ザ…。 ガンツ「あれは!零斗殿!?」 カイトス「はぁ…はぁ…メイオウ!ガンツもっと近くへ!」 ガンツ「え!でもカイトス様、今の自分達では…」 カイトス「いいから早く!」 ガンツ「わ、わかったっす!」 メイオウ「消えよ!」 ズアァアアアア! 大地を切り裂きつつ牙を剥き出しで零斗に襲い掛かるメイオウ。 零斗「あなたを止める…叶わなくても…道連れにしてやる!!」 ナイフを構え、襲い掛かるメイオウに対して真正面で待ち構える。 突然、翼の形をした零斗を包む優しい光が現れた。 零斗「なっ!?これは…!?」 メイオウ「ガァアアアアア!」 どうやらメイオウには光は見えていないようだった。 ???「まだ、死んじゃダメ…」 零斗「その声…ク…!」 声の主の名前を聞こうとしたとき、少し離れた場所から大きな 声が聞こえてきた。 カイトス「封魔!!零斗さん!生きて帰るんです!」 メイオウ「我が牙でその生涯を終えることを誇るが良い!」 メイオウの大きな牙は、寸前のところまで迫っていた。 零斗「はっ!くぅうう!!!」 ガシュ…! ガンツ「……!」 カイトス「……!」 メイオウ「……。」 零斗「くっ…ぐっ…ぅ…!」 ポタ…ポタ…。 地面に血がしたたり落ちた。 メイオウ「我をここまで追い詰めた者は、汝が初めて…」 一瞬にして高く月を描くように飛び、メイオウの右目を ナイフで突き刺したまま、力を込める続ける右手。 連合軍「うおおおおおお!」 ガンツ「はっ!こっちっす!友軍がきたっすよ!」 零斗「くっ!」 恐ろしい程の眼光を放ち続ける零斗が向ける視線は 連合騎士団であった。 カイトス「零斗さん!?」 零斗「来るなぁああああ!」 ヒュンヒュンヒュン!! 手持ちにある全てのナイフを連合軍の進行方向寸前の 足元に刺し、連合軍の進軍を止めた零斗。 白銀騎士団「零斗!血迷ったか!?」 カイトス「零斗さん!なにを!?」 カイトスが問い詰めるように零斗に言葉を投げかけると それまで鋭い目をしていた零斗の表情が優しくなり 零斗「獣王と呼ばれていても、ただ…子ども達を守ろうとしただけなんです」 メイオウ「…!?」 零斗「そうですよね?」 カイトス「子ども…?」 零斗「見てください」 崖の上を指差すと、そこにはまだ目も開かない子犬のような メイオウが3匹いた。 子犬メイオウ「ミーミー!」 ガンツ「でも最初から無事だったなら、何で戦ったっスか?」 零斗「多分、アステガの結界に閉じ込められてたとかでしょう」 カイトス「どうしてその結界が…?」 零斗「さっき、私を助けてくれた時の封魔ですよ」 カイトス「あ…」 ガンツ「なるほど、封魔でアステガの結界まで解除したっスね!」 零斗「そうです、ですが、余裕の無かったメイオウはそれに気が付かず」 カイトス「子を思うあまり暴走してしまった?」 零斗「知的なメイオウが意味のない戦いをするのはおかしいですから」 ガンツ「戦わなくていい方法はなかったスか?」 零斗「多分、メイオウが死ぬと子ども達まで死ぬっていう感じでしょう」 メイオウ「我の暴走を止めんが故に、目だけを…」 零斗「暴走を止めるためとはいえ、あなたの光を1つ奪ってしまいました」 零斗は悲しい表情で自分でえぐったメイオウの目を撫でた。 メイオウ「我は汝から光を三つ…眩しい光をもらった…」 ザ…「アォーーーーー!」 メイオウが突然遠吠えをすると、モンスター達が道を開けた。 メイオウ「我等も望む平和という未来、汝等なれば…行くがいい。」 零斗「メイオウ…ありがとう。」 カイトス「平和を望む心は、モンスターも人も同じ…」 零斗「メイオウに手出しする者はこの零斗が許さない!」 ガンツ「おお!?」 白銀騎士団「承知!全軍、白銀の将のもとへ急げ!」 カイトス「ガンツ、私達も行きましょう!」 零斗「う…あ…」 ガクンと膝が折れるように倒れそうになった零斗。 ガシ! ちと「零斗さん…」 零斗「ちと…さん」 sinob「すげぇな…お前は、少し休憩しとけ」 零斗「はい…。」 ↓センナvs聖獣ライオウ↓ ライオウ「我が名は聖獣ライオウ、汝の名は?」 センナ「我が名は、白銀の騎士センナ!」 ライオウ「汝、何故戦う?」 センナ「私は…。」 流浪戦記Ⅱ第24話終 < 前のページ次のページ >
|
カテゴリ
全体
リンク! プロローグ 流浪戦記第1話 流浪戦記第2話 流浪戦記第3話 流浪戦記第4話 流浪戦記第5話 流浪戦記第6話 流浪戦記第7話 流浪戦記第8話 流浪戦記第9話 流浪戦記第10話完 流浪戦記追憶編1 流浪戦記追憶編2 流浪戦記追憶編3 流浪戦記追憶編4 流浪戦記追憶編5 流浪戦記追憶編6 流浪戦記追憶編7 流浪戦記追憶編8 流浪戦記追憶編9 流浪戦記追憶編10 流浪戦記追憶編完 流浪戦記~贈り物~ 白銀の流浪戦記 ~伝説の聖剣~ 流浪戦記センナ作品 流浪戦記センナ作品2 流浪戦記Ⅱ 流浪戦記Ⅱ第2話 流浪戦記Ⅱ第3話 流浪戦記Ⅱ第4話 流浪戦記Ⅱ第5話 流浪戦記Ⅱ第6話 流浪戦記Ⅱ第7話 流浪戦記Ⅱ第8話 流浪戦記Ⅱ第9話 流浪戦記Ⅱ第10話 流浪戦記Ⅱ第11話 流浪戦記Ⅱ第12話 流浪戦記Ⅱ第13話 流浪戦記Ⅱ第14話 流浪戦記Ⅱ第15話 流浪戦記Ⅱ第16話 流浪戦記Ⅱ第17話 流浪戦記Ⅱ第18話 流浪戦記Ⅱ第19話 流浪戦記Ⅱ第20話 流浪戦記Ⅱ第21話 流浪戦記Ⅱ第22話 流浪戦記Ⅱ第23話 流浪戦記Ⅱ第24話 未分類 以前の記事
2008年 09月
2008年 08月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 05月 2006年 04月 最新のコメント
メモ帳
おすすめキーワード(PR)
ファン
|